新・トラウマティック銀幕:女王陛下のお気に入り
18世紀のイングランドはフランスと交戦中だ。
女王のアンは病気がちで、重要事案の決定はすべて側近のサラに任せている。
ふたりは幼なじみの間柄で、専横的なサラはアンを意のままに操ろうとする。
女王アンとサラの関係がぎくしゃくする中、サラのいとこのアビゲイルがやって来る。
家が没落したため当初サラには相手にされず仕方なく台所女中をやらされる。
でも、薬草の知識を活用してアンの中風の足を治療し、念願かなって女官に。
戦争継続を謳うホイッグと、反戦を唱えるトーリーで議会は荒れる。
トーリー党代表のハーレーはアビゲイルを利用して女王に取り入ろうと画策する。
一度は断ったものの、サラから女王のお気に入りの座を奪いたい彼女は…。
この英国版大奥はてっきりヨルゴス・ランティモスが創作かと思ったけど、
実はけっこう史実に基づいているのが驚き。でもまあ、彼独特の世界だったけど。
アンのオリヴィア・コールマンとサラのレイチェル・ワイズはロブスター組。
アビゲイルのエマ・ストーンは清純派を脱皮してまさかのぶっ飛び怪演。
この三人がドロドロに絡み合い、くんずほぐれつの演技合戦。
エマに軍配をあげたいけど、レイチェルの男装はオスカルみたいでカッコイイ。
トラ銀ポイント:ゲロッパ
アン女王はお菓子の食べ過ぎ、サラはアビゲイルに毒をもられて、
アビゲイルは見事に貴族の花嫁となって祝い酒の飲み過ぎで。
だいたいその行先は金襴手の蓋つきの壺。日本の伊万里とか柿右衛門が~。