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トラウマティック銀幕 ストーカー

このタイトルは今となれば誤解されるよなあ。
昔はOKだったのに、言葉はナマモノだからなあ。
タルコフスキー作品のなかであまりTVでやってくれないのは哀しい。

<ストーカー>



約20年ほど前、ある国に隕石が落ちて村を焼く。
それ以来、奇怪な現象が起こり、調査に入った軍隊は全滅。
立ち入り禁止地帯となったゾーンとなり、入り口は封鎖されている。
その禁をおかして、希望者をゾーンへと案内するのがストーカーの役目。
その日も引き止める妻を振り払って、約束のバーに向かうストーカー。
今回の依頼は、教授と作家。前者は真理を後者はインスピレーションを求めての旅だ。
境界を守る警備隊の銃火をかいくぐって、なんとかゾーンに入る三人。
草木が生い茂り、所々焼け焦げた車や戦車がころがる廃村。
三人が目指すのは『望みのかなう部屋』。
直線距離にしたらすごく近いはずなのに、あえて遠回りの困難な道を行くストーカー。
依頼人二人は彼に対して不審の念を抱くようになる。
ストーカーの説くゾーンの危険性は目に見えない。
ただ、「警告の声」や突然明かりがついたり電話が鳴ったりする怪現象は起こる。
それでもなんとか『部屋』に辿り着いた三人。
教授は隠し持っていた爆弾でその『部屋』爆破しようとする。
悪人に利用される前に、破壊するのが目的だったのだ。必死で止めるストーカー。
案内するだけで『部屋』には入らないストーカーに不信感を持つ作家は言い放つ。
「この部屋に入ってホントに幸せになった者がいるのか?」

隕石墜落は、実は宇宙人の侵略攻撃だったとも言われるゾーン。
何度も出入りしているストーカーの娘は、足が不自由だが超能力を持つ。
願いをかなえる『部屋』、容赦なくひとを殺す『肉挽き機』など、
すべてはストーカーによる創作か、彼の妻が言うように精神異常による妄想か。
さらに妻はストーカーの意味を「呪われた永遠の囚人」とも言う。
でも、奇妙な現象は繰り返し起こる。警告の声は?電話は?明かりは?黒い犬は?
ああでもない、こうでもないと答えの出ない疑問、終わる事のない悪夢。
いつもタルコフスキーの映画に登場するのが水、水蒸気、炎。
今回のトラウマは、わざわざそんな所に寝転がるなよって言いたい所で、
三人は休憩を取ったりする。ああ、ジメジメして気持ち悪いだろな。