guracolo docolo

摩訶不思議な guracolo ワールドへようこそ!

トラウマティック銀幕 反撥

セックスに奔放な姉に潔癖症の妹。逆の設定ではベルイマンの‘叫びとささやき’。
二年間住んだウィンブルドンのフラットのguracoloの部屋の真上に住むアイリッシュ姉妹。
男っぽい姉にかわいい妹。喧嘩がものすごくなるにつれて妹のお腹が膨らんできたのだ〜。

<反撥>



美容サロンで働くキャロルは美人だが内気で男性に臆病。
コリンにデートに誘われても、姉のヘレンとボーイフレンドと三人でディナーだと断る。
でも、ヘレンとボーイフレンドのマイケルは外に食事に出かけてしまう。
夜に戻って来たふたり、ヘレンの喘ぎ声で眠れないキャロル。
マイケルに洗面所を使われ、髭剃りや歯磨きブラシがキャロルのコップに置かれる。
次第に男への嫌悪感を募らせるキャロルに、同僚のブルジットは男に騙されたと嘆く。
マイケルが妻帯者だとキャロルが言っても、ヘレンは休暇にマイケルとイタリア旅行へ。
ひとり残されたキャロルは次第に精神を病むようになり、美容サロンを無断欠勤したり、
爪の手入れの最中、爪切りで誤って客に怪我をさせてしまう。
それ以来仕事には出ず、部屋に閉じこもり、外との接触を拒むようになるキャロル。
でも無人のはずの部屋に誰かがいる。ベッドに入って来て強姦する男は妄想なのか?
キャロルを心配してやって来たコリンは、ドアを蹴破り無理やり部屋に入る。
部屋代の催促に大家は合鍵を使いキャロルの部屋に入る。そんな男たちをキャロルは…。

キャロルの異常の象徴が壁のヒビ。次第に大きくなって、天井は崩れ落ちて液状化
粘土のようなのたうつ壁から腕が何本も突き出て、キャロルの体をつかむ。
台所で腐るウサギの肉、芽の出たジャガイモ。近くの尼寺から警鐘のように鳴る鐘の音。
男を拒否しながら、男に強姦される妄想するキャロル。
超美人でか弱いキャロルに街で声をかける男、言い寄る男、好色の目で見る男。
ただひとり例外がいる。姉のボーイフレンドのマイケルでキャロルにまったく興味がない。
反撥とは、そんな彼に対するキャロルの愛憎入り混じった気持ちか。
反撥とは、密かに恋焦がれるマイケルの恋人である姉への嫉妬の気持ちか。
キャロルの妄想する強姦男はなんとなくマイケルに似ている気がする。
今回のトラウマは悪臭。腐ったウサギの肉や野菜。閉めきった室内。季節は夏…。
それにキャロルはある理由で風呂に入れない…。いくら美人でもなあ…。