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トラウマティック銀幕 メトロポリス

グラコロがこの映画を初めて観たのは、(大)昔の少女時代だった。
京都で自主上映されていたものでかなり短かったけど、驚きの映像だった。
で、その次は80年代のジョルジオ・モロダー版。まるでMTVそのまま。
歌詞でストーリーを説明する野暮なものの方をよく覚えているのがトラウマじゃ〜!
最新版(?)のこれを観て、とっとと忘れちゃいたい!

メトロポリス

2026年、メトロポリスのはるか地下には工業都市がある。
地底に住む労働者たちは過酷な労働環境のもと、機械の奴隷となって働いている。
地上のメトロポリスには富裕層が住み、恵まれた環境で享楽の日々を送っている。
ある日、その富裕層の若者フレーダーが楽園で女性と戯れていると、
貧しい子供達を連れた美しい女性が突然現れる。すぐに召使に追い出されるが、
フレーダーはその女性マリアに心を奪われ、彼女を追って地下世界へと向かう。
地下工場では過酷すぎる業務に労働者が倒れ込み、爆発事故が起こる。
それをまのあたりにしたフレーダーは、父に労働者の地位改善を訴えるが、
メトロポリスの支配者である父フレーダーセンは、爆発事故の調査を命じるのみ。
事故の被害者たちの所持品から謎の図面が見つかったと主任からの報告が入る。
フレーダーセンは手掛かりを求めて、旧知の発明家のロートヴァンク博士の元へ。
博士は開発中の人造人間を自慢げに見せる。図面も地下の古代墓地だとわかる。
一方、父の労働者への無関心に絶望したフレーダーは、再び地下世界へ。
過労の労働者に代わり、10時間労働でフラフラでいると、仲間から集会に誘われる。
古代墓地でのその集会の中心人物はあのマリアだ。聴衆に“バベルの塔”の話をする。
「計画を練る指導者たる“頭”と、それを支える労働者たる“手”を繋ぐのは心です」
でも、苦境に絶望する労働者が問う。「その心となる仲介者はいつ現れるんだ?」
マリアは言う。「もうすぐです」 労働者たちは力なく集会を去る。
ただ一人その場にフレーダーだけが残る。「わたしが仲介者です」二人は恋に落ちる。
その光景を隠れて目撃するフレーダーセンとロートヴァンク。
聴衆の心を魅了するマリアの姿を見て、フレンダーセンは博士に命じる。
「あの人造人間にマリアの顔をつけ、労働者をコントロールさせろ」
妻ヘルをフレーダーセンに奪われたのを恨む博士は一計を企む。マリアに危機が迫る。

27年の公開分から四分の一が失われ、今回のは原作を元にして黒画面の字幕で繋ぐ。
今までぼんやりしていたものが辻褄が合った分、どうも説明しすぎているようで、
もたつくというか集中力がそがれるというか。多少変でもそのまま行った方がいいな。
しばらくするとまた改訂版とか出るとか。まだまだ課題が残るけど、傑作は傑作。
それにしても、何回観てもやっぱり主役のブリギッテ・ヘルムに魅せられる。
で、今回のトラウマはやんごとなき殿方たちがたむろする快楽クラブが“ヨシワラ”。
男たちの欲望をかき立てては裏切るのは、西も東も昔も未来もヨシワラなのね。