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トラウマティック銀幕 ぼくの伯父さんの休暇

そろそろ新学期が始まる。もう休暇は終わり。次はゴールデンウィークだな。
って、考えることは休暇のことばかり。この伯父さんみたいな休暇を取りたいな。

<ぼくの伯父さんの休暇>

夏のホリデイシーズンとなり、にぎわうブリュターニュの海辺のリゾート地。
一台の小さなオンボロ車がやってくる。運転するのは長身でパイプをくゆらすユロ氏だ。
すでにホテルは満室。なんでも一番乗りの老夫婦や、元中佐の老人、
ビジネスマンのシュマッツ氏と家族、丸眼鏡の英国老婦人、若き思想家などなど。
そこへ強風なのにホテルのドアを開けっぱなしで、ユロ氏がチェックイン。
ホテル従業員は気が気でない。しょっぱなからペースが乱されっぱなし。
ビーチでペンキを塗られている船が途中で海へ。知らずにロープをはずしちゃったから。
ロッカーで着替えるご婦人を覗く痴漢と勘違いして、シュマッツ氏の尻を蹴る。
折り畳みボートが漕いでいる最中に二つ折れになり、サメと間違われるなどなど。
騒動を起こした張本人のユロ氏が、ホテルにドタバタ逃げ帰るのを従業員は知っている。
次は何を仕出かすか、従業員は心配で仕事が手につかずに上司に睨まれる。
当のユロ氏は全く悪気がない。家族と別荘にいる若い美人と知り合い、乗馬デート。
でも、怒らせた馬が駐車中の車を蹴り、運転手が車内に閉じ込められて、ユロ氏は逃亡。
みんなで車でピクニックに出かけても、ユロ氏のオンボロ車は途中で脱落。
ホテルの客や従業員が帰らないユロ氏を心配するが、夜も更けたのでおのおの自室へ。
眠りにつくリゾート地に突然の恐慌をもたらすのは、やっぱり悪気のないユロ氏だった。

ローワン・アトキンソンミスター・ビーンはこのユロ氏に影響されたそうだ。
オンボロ車、ほとんどセリフなし、過失で周りの人間にトコトン迷惑をかけるのは同じ。
二人とも子供の心のままだけど、ワルガキのビーンに対してユロ氏は純真でマジメ。
あくまで礼儀正しく、特に女性には献身的で正義感が強い。ただ、不器用ですから!
爆笑ではなくクスリと笑えるコントの連続。あくまでほのぼのでのんびり。
夏の太陽が降り注ぐブリュターニュの海浜が美しい。音楽もハイセンス。
実は変なひとはユロ氏だけではない。なんでも一番乗りの老夫婦は毎日ひたすら散歩。
毎日ひたすら変な体操をしながら、ビーチをジョギングするマッチョ青年。
ホテルに仕事の電話ばかりかかってくるシュマッツ氏はいつでもどこでもサングラス。
テニスラケットも売るよろず屋のおばあちゃんは、変なサーブの打ち方をユロ氏に伝授。
山ガールは自分でリュックを持たず、たまたま横にいたユロ氏に山小屋まで運ばせる。
今回のトラウマはやっぱり変なひと。丸眼鏡の英国人の老婦人。ユロ氏を絶賛。
類は友を呼ぶというか。英国人は変人が多いからなあ。