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トラウマティック銀幕 コナン・ザ・グレート

血沸き肉踊るの肉の踊り方がずごい!肉食系ヒーローものならこれでしょ。
ボディビル世界王者のシュワちゃんならではの肉弾戦の迫力が素晴らしい。
タイトルがプロレスラーっぽいけど、実は内容にダークな深さを持つ娯楽傑作。

コナン・ザ・グレート

鋼の武器を作る村を謎の兵隊が急襲。掲げる紋章は黒い太陽を取り巻く双頭の蛇。
コナンの目の前で父母は殺され、一軍は南へ、コナンら子供は奴隷として北の地に。
そこで牛馬のように働かされ、成人したのはコナンたったひとり。
筋骨隆々のコナンは拳闘士として売られ、その無敵ぶりで人々を熱狂させる。
勝利のほうびとして剣士修業を許され、同時に読み書きや先人の哲学も学ぶ。
剣士としても勝ち続け、ある日突然に与えられた自由にとまどうことに。
着の身着のまま狼に追われて逃げた岩窟は古代の王墓。そこで見事な剣を見つける。
荒野で女に誘われる。「北から強い男が来る。征服して王になる。地の蛇を退治して」
「蛇?紋章?黒い太陽と双頭の蛇の?」女は自分と寝たら詳しく話すと言う。
女の正体は怪物でコナンに退治され、「ザモラで望みのものが手に入る」と言い消える。
女の岩屋の外に男が鎖で繋がれている。盗人のサボタイ。コナンと意気投合する。
ザモラの町の中心にある塔には蛇の紋章がある。タレサ大王が広める邪教の印らしい。
ふたりが忍び込もうとすると先客がいる。女盗賊ヴァレリア。三人で侵入。
そこではタレサ大王につかわされた司教が大蛇に若い娘の生贄を捧げようとしていた。
コナンとサボタイは大蛇を退治。盗んだ宝石をもとに豪遊していると、兵隊に捕まる。
オズリック王が言う。「娘がタレサの魔法で身を捧げようとしている。救いだしてくれ」
愛するひとと幸せな時をすごしたいヴァレリアの懇願も虚しく、コナンはひとり旅立つ。

で、そのあとマコ演じる魔術師と出会う。怪しくていかがわしくて胡散臭いのを好演。
で、怪演なのはタレサ大王役のジェームズ・アール・ジョーンズ。とても蛇っぽい。
オズリック王がマックス・フォン・シドーと、脇は芸達者のクセもの揃い。
新人のシュワちゃんはコメディ素養もあって、肉体だけじゃない堂々たる主演ぶり。
この古代世界はどこなんだろうと思ってたら、クレジットにスペインとある。ほほー!
復讐譚だけでなく、獣のような心から愛や友情を知るコナンの成長譚を丁寧に描く。
タレサ大王は「わたしのせいでおまえがいる。わたしのいない世界でどう生きる?」
ラストで対峙するふたりの姿が‘地獄の黙示録’のクライマックスと重なってしまった。
今回のトラウマはお坊さんみたいなマコ魔術師。蘇りの術はまるで‘耳なし芳一’。
お経みたいに文字を身体に書きつけるけど、耳は?って心配しちゃったじゃないか!