guracolo docolo

摩訶不思議な guracolo ワールドへようこそ!

トラウマティック銀幕 嘆きの天使

ちょっと前に観た‘地獄に堕ちた勇者ども’の冒頭で、
ヘルムート・ベルガーが真似たのは30年公開のこの映画のマレーネ
映画の中で映画のパロディをやるってのも面白いね。

嘆きの天使


ギムナジウムの堅物教授ラートは生徒には不人気でバカにされている。
授業の最中に生徒がブロマイドをこっそり見ているのを見つけて取りあげる。
お気に入りの優等生の持ち物の中にもブロマイドがあるのが発覚。
ラートは部屋に呼ぶと、いじめられて持ち物に写真を入れられたと言う。
「ボクは行きませんが、みんなは毎日入りびたりです。‘嘆きの天使’に」
その夜、ラートは店にいる生徒たちを追って、店の歌姫ローラの楽屋に知らずに入る。
「あなたは学生を誘惑している」「ここは幼稚園じゃないわ」
教授の前で挑発するように着替えるローラに、クラクラと幻惑されるラート。
翌日、またもや店に行くラート。ローラ目当ての学生たちは地下室に隠れる。
「昨夜のわたしの態度は失礼だった」「先生は文句なしにハンサムね」
そこへローラの上客が押しかけてきて、無理やり酒の相手を迫る。
ラートは上客を追い払う。「私のために殴り合い?昔はけっこうあったけどね」
上客が警察を呼んだため、一旦地下室に隠れたラートは学生たちを見つける。
学生たちをしかりつけるラートを見て、警察は上客こそ乱暴者として追い払う。
だが、逃げる学生たちからバカのラートと言われ、激昂して心臓がしめつけられる。
ローラはやさしく介抱する。「わたしの歌を聴いて治して」特等席に案内される。
♪頭のてっぺんから足のつま先まで恋の塊。私の世界はただそれだけのもの♪
ローラの部屋で寝過ごして授業を遅刻。学生たちは骨抜きラートを黒板に描き、
授業をボイコット。たかが女のことでと言う校長には「彼女は未来の花嫁です」
ギムナジウムをクビになったラートはローラと結婚するが…。

なんでローラが悪女とかヴァンプとか言われるんだろう?
生活力の全くないプライドだけの元教授に、けっこう彼女なりに我慢したと思うよ。
堅物が本気になると怖い。盲目的になっておいて、最後は騙されたと相手を責める。
でも、ローラって元々男運は悪そう。玉の輿を狙ってなさそうだから、いいのかな。
ラート役のエミール・ヤニングスの一世一代の名演!哀切・鬼気迫るコケコッコー!
うわ目づかいのマレーネにはほんにゾクゾク〜。男女問わずその魅力にクラクラ〜。
今回のトラウマはマレーネの体型。ポッチャリしていたのが最後はスリムになってる!
このひと、頬骨を強調するため奥歯を全部抜いたって逸話は有名だけど、
役作りで体重を増減させたならすごいけど、初の大役のプレッシャー減だったりして。