トラウマティック銀幕 モスラ
原作のクレジットで、ん?中村真一郎? でも、まさかねって思った。
で、観終わってから一応調べてみたら、堀田善衛と福永武彦と三人で、
‘発光妖精とモスラ’という小説を書いていた。う〜ん、読んでみたい!
<モスラ>
猛烈な強さの台風が日本に接近中、大型船がインファント島付近で座礁する。
翌日、捜索隊は四人の生存者を発見。だが、彼らの健康状態が心配された。
無人島のインファント島は原水爆実験に使われたため、放射能墓場と呼ばれていた。
生存者は奇跡的に被爆していない。原住民から赤いジュースを飲ませてもらったと言う。
不思議がる医療チームに潜入した日東新聞の福田記者と女性カメラマンの花村ミチ。
ふたりは言語学者の中条にインタビュー。「あなたも島に調査に向かわれるんですか?」
無人島のはずのインファント島に原住民がいるという生存者の話を裏付けるために、
日本など数カ国から成る調査チームが組織された。リーダー格はロリシカ国のネルソン。
ネルソンの部屋を探る福田は見つかってしまうが、部屋に古地図があるのを怪しむ。
中条も調査資料をネルソンに一括して提出すると言われ、あまりの一方的措置に反発。
他の博士からもネルソンへの不満の声が上がる。とりあえず福田も調査に加わる。
島に上陸して調査開始。いきなり中条がはぐれ、大型カビが生える洞窟を迷いこむ。
石に刻まれた碑文を発見するものの、吸血植物にからみつかれて緊急ブザーを押す。
福田ら仲間が駆けつけて失神した中条を発見。「小人の女性たちに助けられた」
翌日、同じ場所で再び中条が緊急ブザーを鳴らす。駆けつけた仲間に「小美人だよ」
彼女たちは音に反応して出現。調査隊の多くは友好的に彼女たちを放そうとするが、
ネルソンは得がたい資料だと捕獲。だが、原住民に取り囲まれ、その場は一旦諦める。
任務終了で帰国した調査隊だが、ネルソンの意向で調査結果は発表されない。
福田はネルソンを科学者とは真っ赤なウソで、古美術ブローカーだとにらむ。
中条は洞窟で見つけた碑文を解読。「何箇所か同じ言葉。モスラと書いてある」
福田の予感的中。ネルソンはインファント島に戻り、原住民を虐殺して小美人を捕獲。
生き残った原住民たちが神殿で祈りや踊りを捧げる。そして、モスラが生まれる。
‘スッポンの善ちゃん’の本名は福田善一郎。原作者の三人の名前を合体。
扮するフランキー堺のおかげでゴジラやラドンとは違ったユーモア感覚が加わっている。
カメラ越しに見たものしか信じない花村ミチの香川京子は従来の古風さとは一変。
平田昭彦もチラっと出てたけど、今回の博士は文系でカメラ嫌いの中条・小泉博。
で、脇がすごい!編集長の志村喬は東宝だからわかるけど、医学博士に上原謙!!!
モスラはまず横田基地をかすめて青梅街道経由の渋谷を破壊し東京タワーで繭を張り、
成虫になってロリシカ国のニューカーク市に迫る。モデルはサンフランシスコ?
横田基地はさし障り有りで素通り、アメリカ英語を話すニューカークは架空だから破壊。
モスラは気を使わなくていい。インファント島が放射能汚染されたんだから復讐OK。
今回のトラウマはいまだ覚えられない歌詞。♪モスラ〜ヤ、モスラ〜、ドンガ…。