guracolo docolo

摩訶不思議な guracolo ワールドへようこそ!

トラウマティック銀幕 世にも怪奇な物語

小学生の頃、日曜洋画劇場かなにかでやっていたんだけど、
9時消灯だっためにguracoloパパとママだけ観ていたのがくやしかった。
そもそもエロすぎるから、時間に関係なく見せてもらえなかっただろうけど…。

世にも怪奇な物語

<黒馬の哭く館>
メッツェンゲルシュタイン伯爵夫人のフレデリックは22歳で莫大な遺産を相続。
すべては思いのまま。館に呼ばれた客たちは冷血で淫乱な美貌の女伯爵にひれ伏す。
だが、彼女を公然と批判するのは貧しい分家のベルリフィジング家当主ウィルヘルム。
フレデリックが客を連れてウィルヘルムの貧しい館にひやかしに行ってもどこ吹く風。
彼の興味は馬と狩猟、動物と話をすること。隣家の美貌の女伯爵など眼中にない。
ある日、フレデリックが森の中に仕掛けられた狩猟用の罠に足を挟まれる。
そこへ偶然通りかかったウィルヘルムが助ける。フレデリックは彼に魅かれる。
毎日、彼を探して森を馬で走り回り、廃墟となった古城でフクロウといる彼を発見。
フレデリックは城に彼を招くが拒否される。プライドを傷つけられて復讐を決意。
腹心のユーグにウィルヘルムの厩に放火させる。火を逃れて城で謎の黒馬が暴れる。
狂い馬だがただひとりてなづけることができたフレデリックに思いもしない知らせが。
ウィルヘルムの焼死。奇妙なことにフレデリックの城のタペストリーの黒馬も焼ける。
それ以来、フレデリックはたったひとりで憑かれたように黒馬を毎日乗りまわし、
タペストリーの黒馬の修復を待つ。出来上がった黒馬の目は燃えるように赤く…。

<影を殺した男>
サディスティック嗜好のウィリアム・ウィルソンだが、
寄宿学校でも医科大学でも軍隊でも愉悦の絶頂のたびに邪魔をする男がいる。
名前も顔も同じ。善人面をする分身にもはや我慢の限界に達した彼は…。

<悪魔の首飾り>
ローマに降り立ったイギリス人俳優のトビー・ダミット。酒びたりで情緒不安定。
しつこいパパラッチのカメラフラッシュが苦手。「明るい光がだめなんだ」
彼を迎えるのは神父のプロデューサーと映画スタッフ。カトリック西部劇を撮ると言う。
「ドライヤーとパゾリーニの間にある連鎖関係にジョン・フォードを加えるのです」
だが、イタリア語のわからないトビー。ただ、フェラーリがもらえるから出演承諾した。
TVインタビューで悪魔を信じるかと問われ、「ぼくの見た悪魔は少女の姿をしていた」
映画祭のゲストに呼ばれると、魑魅魍魎のような業界人が入れ替わり立ち替わり接近。
壇上挨拶でここ一年アルコール癖のせいで仕事がなく、この場に相応しくないと退場。
手に入れたフェラーリでトビーはなんとか書き割りのような街を脱出しようとするが…。

美青年たちの競演。ピーター・フォンダアラン・ドロンテレンス・スタンプ
爽やかピーター、悪の華のアラン、だけどやっぱりピカイチは悪魔の生贄テレンス!
もはやセルフ・ポートレイトというぐらい、悪魔に魅入られた男の諦念を繊細に描く。
ああ、こりゃ‘テオレマ’も絶対に観なきゃ〜!こっちは逆に悪魔のような男らしい。
ロジェ・ヴァディムルイ・マルフェデリコ・フェリーニの豪華オムニバス映画。
昔は‘黒馬〜’が好きだったけど、今は‘悪魔の〜’が映像的にも断トツに面白い。
人工着色料のローマの景色、書き割りの建物と人間と動物、奇妙な登場人物と衣装。
それに一番怖い〜。特に邪悪な微笑みの少女の悪魔。美少女だけどサダコみたい。
二話目もけっこう好きになってきたな。ちょっと市川雷蔵眠狂四郎っぽい世界。
今回のトラウマはカトリック西部劇。荒野にキリストが出現して正義のカウボーイに?
なんでもありのマカロニ・ウェスタン。観てみたいけど、テレンス主演は絶対嫌だな。