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トラウマティック銀幕 冒険者たち

ガンバの方じゃないよ。60年代フランス映画だよ。
昔、TVの洋画劇場で家族で観た。ふたりの男とひとりの女性の友情と冒険もの。
とてもいい映画なのに、最近まであまりTVでやらなかった。もったいない。

冒険者たち>

自動車解体工場に部品を売ってくれとひとりの女性がやって来る。
だが、経営者のローランはピックアップトラックに乗り込んで出かけようとしている。
その女性レティシアはあきらめない「じゃ、あなたの帰りを待つわ」
ピックアップトラックを出しかけて止め、ローランは言う。「ひまなら手伝ってくれ」
ふたりが乗ったトラックが向かった先は、野原のまんなか。そこで何やら設営する。
そこへ無線が入る。準備OK。やってきたのはセスナ機。アクロバット飛行の練習だ。
飛行士はローランの親友マヌー。航空撮影の依頼で、凱旋門の下をくぐると言う。
マヌーはレティシアをセスナ機に乗せて飛行、ローランはトラックでふたりを追走。
ふたりの男とレティシアは意気投合。ローランは作業場をアトリエとして彼女に貸す。
そして決行の日。大きな国旗が凱旋門に掲げられるというトラブル発生で、飛行中止に。
さらにパリの上空を低空飛行したためマヌーは免許を永久停止、パイロット職を失う。
損害賠償を求めて依頼元に電話すると、マヌーを嫌うベルタンにはめられたと知る。
マヌーとローランに殴られたベルタンは「コンゴの海底に五億フラン沈んでる話で許せ」
依頼がウソだったので、FI用の新型エンジンを開発中のローランは資金が欠乏。
マヌーとカジノで金を作ろうとするが負けるばかり。「コンゴの話どう思う?」
何やらコソコソやっているふたりを尻目に、レティシアはアトリエの作品をすべて搬出。
招待状が届いてふたりでレティシアの個展に行くが、盛況すぎて彼女に近づけず。
マヌーはベルタンからコンゴの話を詳しく聞く。「金は見つけたもので山分けだ」
話をしようとマヌーが工場に行くと、開発中のメカがない。ローランが試運転で大破。
そこへレティシアが戻ってきて、いきなり泣きだす。個展が酷評されたらしい。
「気分転換が必要だ」とマヌー。「連れていくか」とローラン。三人はコンゴへ。

ふたりの男とひとりの女。この微妙な関係にヒビが入るまえに悲劇が訪れる。
でも、あのまま行ったらドロドロになっていたかも。その点では良かったのかも?
友情以上恋愛以下の絶妙バランスを、ジョアンナ・シムカスレティシアは自然に配分。
もはや演技が巧いか下手かなんて超越しちゃっている存在感のアラン・ドロンのマヌー。
このひとがいたからこの映画が永遠のものとなっているリノ・ヴァンチュラのローラン。
フランスは時代ごとにジャン・ギャバン、リノ、ドパルデューと不細工・太め名優を輩出。
でも、ジャン・レノから次の代の繋ぎ手はだれだろ?最近スリム化してるからなあ。
監督は知らないひとだけど、口笛のテーマ曲は幼い頃の記憶どおり。つくづく名曲。
今回のトラウマは海辺の寒村の博物館にやって来るラクダのはく製。
島民は鼓笛隊で熱烈歓迎。ラクダは箱から首だけニョッキリ出して嬉しそう。