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トラウマティック銀幕 時をかける少女

昔、NHKの少年ドラマシリーズで‘タイムトラベラー’の印象が強かったから、
映画は観ていなかったの。当時の角川のアイドルブームにも辟易としていたから。
でも、ブレンディのCMでしか目にしないけど、原田知世は変わらないね〜。

時をかける少女

夜の雪山、スキー合宿で来ていた和子と五郎はふたりで星空を見あげる。
いや、もうひとり。深町もいた。下山するのになぜか彼のスキーだけ見当たらない。
新学期が始まり、三人は高校二年生になる。いきなり実験室の掃除当番となる。
最近、イタズラする者がいるから薬品室は鍵を閉めることになっていた。
和子が鍵をあずかり、五郎と深町と三人で理科室の掃除に取りかかる。
五郎と深町はごみを捨てにいき、和子はひとり残ってあと片づけをしていると、
薬品室の方から物音がする。和子が鍵を開けると、フラスコが床にころがり、
あたりに白いガスが漂っている。和子はガスを吸って失神してしまう。
実験室に戻ってきた深町と五郎に医務室へと運ばれ、和子は意識を取り戻す。
「誰かいたんです。それに、いい匂いも」みんなで実験室に戻るが痕跡は何もない。
付き添われて家に帰る途中で、和子は深町の家に寄る。温室にラベンダーが咲く。
「やっぱりこの匂いだったわ」和子は不安を感じて、足早に立ち去る。
それから奇妙なことが続く。まず、翌日の日曜の朝起きるとデジタル時計が9:87。
母に入れてもらった記憶がないのに、いつのまにかコップに紅茶が注がれている。
月曜は部活の弓道部で、矢を放っていないのに的にすでに矢が刺さっている。
その夜、けっこう大きめな地震が起こり、五郎の家の方角では火災が起こる。
心配で駆けつけた和子はパジャマのまま来た深町を見つける。五郎の家は無事だった。
ふたりで家に帰りながら、深町は植物採集に行くから、明日は学校を休むと言う。
火曜の朝、登校途中で五郎の頭上に屋根瓦が落ちてくるのを、和子が危機一髪で救う。
でも、それは夢だったのか、再び和子が目覚めると、なぜかまた月曜の朝に…。

原田知世って正統派アイドルだったんだよなあ。親衛隊とかいたんだよなあ。
体育での白のブルマーとか、弓道部での和装の袴姿とか、普段着で下駄ばきとか、
ちょっと大きめのブレザーと長めのボックスプリーツ・スカートの制服姿とか。
けっこう大胆だったり、キリッとしてたり、ミスマッチだったり、素朴だったり。
ショートヘアーがいいんだろなあ。思春期の楚々とした少女。女のベタベタ感なし。
ジブリ映画の主人公の少女たちと通じるものがあるなあ。大林も宮崎もロリロリだな。
この映画の最大の成功要因は、時をとめたような尾道を舞台にしていること。
古い家並みの路地で遊ぶ子供たちは、まるで戦後間もない世界の住人のようだ。
その急峻な坂道を縦横無尽に駆け巡るように、大林は魔術的な映像に仕上げている。
ただ、ひとつ不満。やっぱり深町はTVの俳優の方が神秘性があって良かったなあ。
今回のトラウマは体育の授業での根岸季衣先生の短パン姿。たくましい太もも。
熟した女の色気と貫録で、これじゃ昭和の男子生徒には刺激が強すぎるぞ〜。