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トラウマティック銀幕 軽蔑

今年最後のトラ銀はブリジット・バルドーとジャン・リュック・ゴダールの顔合わせ。
おまけに共演が強トラ俳優のミシェル・ピコリジャック・パランス
本人役でフリッツ・ラングまで出てる。ああ、豪華すぎて鼻血が出そう!

<軽蔑>

ベッドでの会話。「わたしのくるぶしは好き?太ももは?」「全部好きさ」
男はポール・ジャバル。劇作家で、最近ようやく売れ出した。女は妻のカミーユ
翌日、ポールはチネチッタ(イタリアの映画撮影所)へ。脚本の依頼が来た。
待っていたのはアメリカ人のプロデューサー、ジェリー・プロコシュ。
フリッツ・ラングを監督に迎えて撮影中の‘オデュッセイア’が難解すぎる。
脚本を書きかえようと、ポールに白羽の矢が立ったのだ。ポールは依頼を受ける。
そこへカミーユが夫を迎えに。ジェリーはその美しさに魅せられ、家に強引に誘う。
二人乗りの車だからと言って、ポールにはタクシーであとから来いと言って。
ポールがジェリーの家に到着したのは、30分以上たってからだ。
途中でタクシーが事故に遭ったと言い訳けをする。カミーユの態度はおかしい。
次の撮影場所であるカプリへとジェリーに誘われても、乗り気でない様子だ。
二人でアパートに帰ったあともカミーユは寝室を別にしたり、様子がおかしい。
ポールがジェリーと何かあったのかと問い詰めても、ただ、離婚を匂わすだけだ。
だが、ポールが脚本を断ると言うと、チャンスを逃すなとカプリに同行する。
ラングとジェリーの不和はカプリでも解消されず、撮影は暗礁に乗り上げる。
怒ったジェリーはカミーユを別荘へと誘う。カミーユはポールと一緒ならと答える。
ポールはラングとオデュッセイアについてじっくり話し合いたいために、
妻をひとりで行かせる。ジェリーのヨットに乗り、じっとポールを見つめるカミーユ

夫は脚本家となるために、プロデューサーのジェリーに自分の妻を差し出したのか?
一度目は夫を信じたかった。なぜ、すぐに来なかった?タクシー事故は本当か?
せっかくのチャンスはつぶしたくない、でも、夫が断ってくれさえすれば…。
カプリに行けばまたジェリーに誘われる。その時の夫の行動ですべてが決まる。
夫が何も考えずに行動していたら。ジェリーとは別に何も起こらないと思ってたら。
それはそれで情けない。故意にしろ無作為にしろ、いずれにせよ夫を軽蔑する。
ポールのずるさはカミーユに決めさせること。カプリ行きも脚本をやるかやめるかも。
妻の苦悩をわかろうとせず、ポールはずっと煮え切れない態度のまま優柔不断。
実は当時、アンナ・カリーナとの関係に悩んでいたゴダール。ドロドロが効いてるぞ。
本人役のフリッツ・ラングの達観した感じがいい。‘M’がお気に入りだって。
ラウル・クタールのカメラはカプリを神々の住む場所に、BBのお尻も神々しく撮影。
今回のトラウマはオーディションでクチパクで歌い踊る女性歌手。ひどすぎる〜。
ラングがダメ出しするまでもなく、鐘ひとつ。で、そのバックダンサーたちって何?