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トラウマティック銀幕 月世界旅行

みなさま、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
さて、今年初めてのこのコーナーはまさに映画の始まり、原点です。
ボ〜っとしてたら終わっちゃうぞ。12分の長さの作品だから。

月世界旅行

学会で博士がロケットで月へ飛ぶと発表。集まった教授たちは信じない。
学会は粉糾し、こうなったら実際に見てくれと、博士は教授たちを工場へと招く。
工場ではロケット完成が間近。博士たちは屋上へ上がり、煙突が林立する街を眺める。
ロケットは完成し、華々しくセレモニーが行われるなか、博士と教授たちが乗りこむ。
大砲で打ち上げられたロケットは高度を上げ、月面の右目部分に突き刺さる。
無事に月に到着した一行は、疲れからか全員眠ってしまう。
眠る男たちの頭上を流れ星や子供の顔をつけた星々が現れては消える。
双子座や土星が目を覚まさせようと雪を降らせ、寒さのあまり一行は地中へと降りる。
月の地中世界を探検する一行は巨大なキノコに驚き、野蛮な地底人に遭遇する。
多勢に無勢、一行は捕縛されて地底人の王の元へと連行される。
博士は縄を解いて王をやっつけ、一行はなんとか逃れてロケットに。
ロケットは崖から海に落下するが、船に救助されて月の文明世界へと向かう。

字幕もない、音楽もない。でも、夢のような12分間。
最初期の映画で、すでにオーヴァーラップや実写とアニメーションの合体、
トリック撮影などでヴェルヌのSF世界を描くファンタジック・アート。
誰もやったことがなく、何もわからないところからすべてが始まったんだなあ。
セットが舞台のかき割りのようでも、衣装が学芸会のようでも、
役者たちの顔がよくわからなくても、演技がコントっぽくてもOK。
今回のトラウマはセレモニーでロケットを大砲へと押し込む少女(?)隊。
ショートパンツ姿というかブルマー姿というか、で、けっこうみんなポッチャリ。
きっとキャバレーの踊り子たちかな?1902年当時の美人はポッチャリさんなのね。