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トラウマティック銀幕 地獄に堕ちた勇者ども

勘違いの多いguracoloだが、今回は2本の映画を一本にゴッチャ。
ダーク・ボガードシャーロット・ランプリングがダブっているからって、
この映画と‘愛の嵐’を一緒くたにしていたじゃないか!

地獄に堕ちた勇者ども

鉄鋼王エッセンベック家の当主ヨアキムの誕生日パーティーが開かれる。
祖父を喜ばそうと孫たちの詩の暗誦やチェロ演奏に続き、異様な余興が。
キャバレーで歌われるような卑猥な歌を網タイツ姿の女装で披露するのはマルティン
ヨアキムは顔を歪めるが、おかまいなく得意げに歌い続ける。そこへ中断が入る。
国会議事堂が何ものかに放火された、たぶん共産主義者の仕業だというニュース。
遅れて来たのはエッセンベック家に仕えるフリードリッヒと友のアッシェンバッハ。
余興は中断され食事の席へ。そこでヨアキムは重要な発表をする。
鉄鋼業も時代とともに歩む。そのためにはナチスとも手を結ばねばならない。
そして、副社長は反ナチの娘婿ヘルベルトから甥のコンスタンチンへ。
憤然として晩餐の席を立つヘルベルト。勝利の笑顔のコンスタンチン。
身の危険を感じていたヘルベルトは亡命を計画していたが、時はすでに遅し。
ナチスから逃れるため妻と娘を置いて逃亡。拳銃はフリードリッヒがあずかる。
その拳銃で就寝中のヨアキムが射殺され、ヘルベルトは殺人容疑で指名手配される。
結局、ヨアキムが死亡したため、社長の座は直系のマルティンが継ぐことに。
そして、母のソフィーの愛人であるフリードリッヒを副社長に任命する。
コンスタンチンはE家で製造した武器は自分が所属する突撃隊に優先的に提供したい。
武器がほしい国防軍支持の親衛隊のアッシェンバッハの友人フリードリッヒと対立。
そこへチャンスが巡ってくる。マルティンが愛人の隣家の少女を辱め、自殺させてしまう。
事件を知ったコンスタンチンはもみ消しを条件に自分を副社長に任命させようとする。
フリードリッヒに泣きつかれたアッシェンバッハは「いい計画がある。手を下すのは君だ」

最初の10分ぐらいは誰が誰?状態。家系図とか相関図とかがないとわかりにくい。
それがおぼろげにわかってくると、今度は突撃隊と国防軍の対立とナチスの関係って?
鉄鋼王家の没落の一大叙事詩は時代背景もきちんとわかってないと何が何やらで、
前回観た時はヘルムート・バーガーの網タイツ姿を強烈に覚えてるだけのトホホ状態。
今回はヘルちゃんもいいけど、やはりさすがのイングリット・チューリン。毒婦です。
ダーク・ボガードも完全に食っちゃってる。ダークは‘ベニス〜’の方がずっといいね。
この尻にしかれた状態がマクベスっぽいし、母子の近親相姦はギリシャ悲劇っぽい。
で、一族内の権力争いはゴッドファーザーっぽいし、女装はディードリッヒっぽい。
美青年たちに惑わされずに筋を冷静に追おうとしたが、深く味わうまでは至っていない。
あまりの要素の多さにまた観直すことになりそう。guracoloもまだまだだな。ショボン…。
今回のトラウマはやっぱり美青年たち。ベテランの突撃隊隊員の夜伽の相手をするの?
‘長いナイフの夜’事件で寝室を急襲されたら、全室ベッドで同衾!突撃隊のきまり?