トラウマティック銀幕 空の大怪獣ラドン
東宝の三大怪獣スターのひとつ?一匹?一羽?らしい。
てっきりゴジラとモスラとキングギドラだと思っていたよ。
それもちゃんとソロ作品があったなんて!ゴメンネ、ラドン。
<空の大怪獣ラドン>
九州の阿蘇山近くの炭鉱で原因不明の増水でふたりの炭鉱夫が行方不明。
炭鉱技師の河村は調査すべく現場へ急行すると、吉造の惨殺死体を発見。
鋭い刃物のようなもので刺殺されている。もうひとりの五郎は見つからない。
実はこのふたりは犬猿の仲で、吉造を殺したのは五郎だと疑われた。
河村はその疑いを否定。実は五郎の妹キヨと恋仲だったからだ。
警官と五郎の友人ふたりが炭坑内に捜索しに入るが、三人とも惨殺される。
ますます五郎への疑いが強くなり、炭鉱村内ではキヨは村八分状態となる。
彼女の家で河村がなぐさめていると、不気味な化け物がふたりを襲う。
キュルキュルと鳴く大きな目玉の巨大なヤゴのような怪物。体長は約2メートル。
河村は警官隊と化け物を追うが炭坑内に逃げ込まれ、ふたりの犠牲者が出る。
その傷口を調べると先の四人の惨殺死体と同じで、五郎への容疑は晴れる。
応援隊の到着を待って化け物退治に向かうが、落盤で河村が坑内に閉じ込められる。
生物学者の博士は古代生物のトンボのヤゴの一種でメガノドンだと言う。
地震や土砂崩れが続き、博士たちが調査していると記憶喪失になった河村を発見。
国籍不明の飛行物体が超音速で福岡へ向かい、英国航空機を墜落させたり、
中国やフィリピンを急襲して日本に戻って来る。自衛隊機は追尾中に墜落。
阿蘇で新婚旅行中のカップルが死亡し、カメラフィルムには怪鳥の影が。
博士は「河村君が回復してくれたら、何かわかるのに」そして、河村の記憶が戻る。
な〜んだ〜ヤゴはエサだったんだ。成虫になったのがラドンかと思っちゃったよ〜。
ラドンよりも不気味でインパクト大なのに、ただの露払いだったのね〜。
それにしても、製作時の1956年時点で地球温暖化がもう問題化していたとは!
おまけにメガノドンやラドンを二億年の眠りを覚ましたのが原水爆実験って、
いったい現代に至るまでどれほどの怪獣の眠りを覚ましてきたのか、いやはや〜。
東宝特撮ものの常連の佐原健二、博士と言えばこのひと平田昭彦に加えて、
紅一点はデビュー間もない白川由美。でも、炭鉱娘には絶対見えないぞ〜!
なぜか途中で唐突に二羽に増えたラドンが福岡の街をめちゃくちゃに破壊。
阿蘇や佐世保もロケ。撮影誘致は寅さん映画や大河ドラマだけじゃなかったらしい。
次回はわが街を壊してくださいって。京都タワーでモスラに蛹になってほしいな。
今回のトラウマは体長2メートルのヤゴをくちばしでひと飲みしていたラドンの、
巣のそばに落ちている骨は?牛馬では小さすぎるし象?それともクジラとか?