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摩訶不思議な guracolo ワールドへようこそ!

大人の絵本

大人の絵本 デイヴィッド・ロバーツ2

ミック・ジャクソンとのコンビ作の第二弾の ‘こうしてイギリスから熊がいなくなりました’(東京創元社)。 今回は熊に特化した奇妙な物語を8話。 闘熊やサーカスや下水道の清掃で酷使されたり、 死んだ人間の罪を食わされたり、勝手に精霊扱いされたり。 も…

大人の絵本 岡上淑子2

千葉そごうの三省堂で‘岡上淑子全作品’(河出書房新社)を購入。 コラージュの製作はだいたい1951年から56年の約5年間だけ。 進駐軍が置いて行ったLIFEやVOGUEなどの雑誌を使ったらしい。 首や腕や手を一切の迷いなく思い切りよくスパッと切って、 そ…

大人の絵本 ガブリエル・パチェコ1

京都の丸善で見つけた‘ものがたり 白鳥の湖’(エディション・エフ)。 全体的に抑えた色彩。衣裳や馬の身体にはコラージュを使う。 人物を十五頭身ぐらいに描いているのは鳥人間に変身したときにはぴったり。 愛の力で呪いが消えてハッピーエンドになるのに…

大人の絵本 イザベル・シムレール1

海浜幕張の蔦屋書店で見つけた‘あおのじかん’(岩波書店)。 陽が沈んで夜になる前のほんの短い時間のこと。 世界中のあちこちであおの色をした動物たちが このあおいじかんをそれぞれに楽しんでいる。 鳥やカエル、蝶やトンボや蛇、カタツムリや猿、 地上の…

大人の絵本 佐々木マキ

海浜幕張の蔦屋書店で可愛らしいものを見つけた。 横13センチ×縦18センチと小さな‘変なお茶会’(絵本館)。 青・赤・黄・緑・茶・黒の六色刷りの版画(?)絵本。 一年に一度、お茶会の招待状が届いたら、 世界のあちこちから、それぞれの交通手段でメンバー…

大人の絵本 アール・デコ・ファッション 

千葉そごうの三省堂の洋書のセールで見つけた。 ‘Art Deco Fashion/Masterpieces Of Art’(Gordon Kerr)。 アール・デコ期のファッションをタマラ・ド・レンピッカはじめ、 エルテやジョルジュ・バルビエなどの画家やイラストレーターの作品集。 スレンダ…

大人の絵本 アラン・グレ

入梅に涼風を。‘アラン・グレのデザイン’(バイ インターナショナル)。 シンプルですっきりとしたデザインに巧みな色づかい。 こんな絵本を読んで遊んだフランスの子供たちが羨ましい。 電力会社のマスコットのヴィルヴォルトくんもおしゃれだし。 単純化さ…

大人の絵本 Junaida

千葉そごうの三省堂で見つけた作品集‘I'm Me’(玄光社)。 このひとにはいろいろな要素がある。 メルヘンチックなスチームパンクというか、安野光雅っぽいというか、 ツヴェルガーやゾーヴァっぽいとか、怖いところは石田徹也っぽいというか…。 ポスターやカ…

大人の絵本 森環

またまた神保町の三省堂で見つけたまたまた怖いもの。 ‘森環 画集 愛よりも奇妙’(アトリエサード) 独学で鉛筆画を学んでフランスで絵本を出し、ボローニャ入選。 特にシャーペンだけで描かれた〈長い眠りシリーズ〉がすごい。 女性の頭から生えている木に…

大人の絵本 椎木かなえ

神保町の三省堂で見つけたけど、ずっと買おうか迷っていた。 だって、めちゃ怖いんだ。初画集‘同じ夢’(アトリエサード)。 怪奇大作戦で黒電話が、シャイニングで双子の女の子が怖くなった。 綾取りは儀式っぽくて怖いし、口から旗の付いた糸が出る手品も。…

大人の絵本 マックス・クリンガー

以前から気になっていたポストカードブック(求龍堂)。 時代としては18世紀後半のドイツやベルギーの象徴主義ぐらい。 ベックリンやクノップフと似た愛と死と運命の世界観。 でも、シュールレアリスムの祖とも言われているらしい。 たぶんマックス・エルン…

大人の絵本 ビネッテ・シュレーダー8

超久しぶりのビネッテの‘Florian and Tractor Max’。 農夫のクラースと白馬のフロリアンはマクスの到着を心待ちにしていた。 おたがい年をとって、農作業がすこし辛くなってきた。 若いトラクターのマクスが来れば大助かりになるはずだ。 そして、マクスは期…

大人の絵本 矢吹申彦

昨日はニャンニャンニャンの猫の日だったので、 神保町のボヘミアンズ・ギルドで見つけた ‘画報 猫づくし’(スーパー・エディション)を。 和猫も洋猫も若いのも年老いたのも美猫もブサカワも。 でも、なんとなく男の子が多いような。 赤塚不二夫へのオマー…

大人の絵本 川崎麻児2

神保町のボヘミアンズ・ギルドで見つけた‘旅の途中Ⅱ’(彌生画廊)。 前回ここに登場したⅢより十年前の2000年に出版されている。 月の光に照らされて子供の笛吹きに合わせて踊る子供のピエロ。 亀の置物は首をのばし、フクロウの置物はまなざしを上に向ける。…

大人の絵本 J.J.グランヴィル

みなさま、明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。神保町のボヘミアンズ・ギルドで見つけた。大御所ついに登場! グランヴィルの‘Les Fleurs Animees’(Vilo)。 擬人化された花々の競演。ほとんどが見目麗しい淑女だけど、 ひ…

大人の絵本 スズキコージ

神保町のボヘミアンズ・ギルドで面白いものを見つけた。 ‘ハンガリアン狂詩曲’(リブロート)。なんと1989年もの。 いまも大活躍中のこのひとのけっこう若い頃の作品集。 絵がみんな丸いのは絵皿や鎌倉彫りの大盆用に描かれているから。 抑えた色彩のも…

大人の絵本 金丸悠児

京都の丸善で見つけた‘金丸悠児作品集―時を運ぶ者たち’。 (マリアパブリケーションズ・実業之日本社) 古代魚のアロワナやシーラカンス、万年生きる亀、 哺乳類のなかでは長寿な象とクジラ、背景には長生きなサボテン。 彼らがほかの動物や魚を引き連れて、…

大人の絵本 フォロン1

神保町のボヘミアンズ・ギルドで見つけた‘フォロン展’の画集。 このひとはベルギー生まれでNYとかでも活躍したらしい。 主な仕事は壁画やポスターや本の挿絵で、水彩や版画が多い。 彼の作品にいちばん多く登場するのは帽子をかぶったデフォルメ男性。 シ…

大人の絵本 ディーノ・ブッツァーティ

海浜幕張の蔦屋書店で見つけた‘絵物語’(東宣出版)。 まず、4コマに割られた表紙にびっくり。なんじゃこりゃ! キリコ風の風景のなかで美形の騎士が8本足の化け物と闘う。 騎士は胸を刺し貫かれ、それを窓で目撃した女は悲鳴をあげる。 このひとはイタリ…

大人の絵本 ミヒャエル・ゾーヴァ3

神保町のボヘミアンズ・ギルドで見つけた‘ミヒャエル・ゾーヴァ展’。 そうか、日本で展覧会やってたのかあ。見逃してしまったなあ…。 映画の仕事は‘アメリ’のあとに‘ウォレスとグルミット’も。 あと、オペラ‘魔笛’の舞台美術や衣装なんかも。 いろいろ手広く…

大人の絵本 エリック・ブルーン

三省堂書店で買った‘エリック・ブルーン’(パイ インターナショナル)。 フィンランドのグラフィックの巨匠らしい。知らなかった。 今年の関東の夏は異常。雨だらけで陽ざしがない。鬱になりそう。 北欧の夏は短いけれど、太陽が一日中沈まない。ああ、お日…

大人の絵本 クロード・ベルランド2

神保町のボヘミアンズ・ギルドで見つけた展覧会のパンフレット。 1985年のもので、前回に取りあげたものと同年代。 写真ではなかなかの渋いイケメン。その後の活躍も知りたいものだ。 年譜がついていたので1927年パリ生まれなのがわかったけど、 ボ…

大人の絵本 アドルフ・ヴェルフリ

ちょっとまえに東京ステーションギャラリーでやっていた ‘アドルフ・ヴェルフリ 二万五千頁の王国’展に行ってきた。 ‘アールブリュット’はお初。とんでもない世界が待っていた。 35歳から66歳で亡くなるまでずっと精神病院に入院しながら、 猛烈なエネル…

大人の絵本 ウォルター・クレイン

千葉市美術館の‘ウォルター・クレインの本の仕事展’に行ってきた。 クレイン挿画の古書の展示。よくまあここまで集めたものだなあ。 数が残っているのは、ヴィクトリア時代に相当の人気絵本作家だから。 状態がいいのは家族で大事にされて、子から孫へと遺さ…

大人の絵本 ウィリー・ポガニー

神保町のボヘミアンズ・ギルドで見つけた。まったく未知のひと。 ハンガリー生まれでロンドンに渡ったあとNYで活躍したらしい。 ディズニーのスタジオとかハリウッドで成功したらしいけど、 わたしは断然、第一次世界大戦前のロンドン時代が好き。 繊細で…

大人の絵本 J.C.ライエンデッカー

神保町の三省堂で見つけた。帯に‘眺めていたい男たち’とある。 このひとはノーマン・ロックウェルの師匠だったのに、 同性愛が秘密だった時代、死後にモデル兼恋人にスケッチを処分させたため、 しばらく忘れられた存在になってしまったらしい。でも、復活!…

大人の絵本 ヘンリク・ドレスチャー

神保町のボヘミアンズ・ギルドで変なものを見つけた。 ‘Turbulence’というログブック(航海日誌)となってるけど、 冒頭は男が大型客船に乗船していきなりお風呂に入ったり、 そのあとはイノシシ(男性)と地球(女性)が交わったり、 太陽が12個になった…

大人の絵本 たかのもも2

今度はボローニャ国際絵本原画展で入選し逆輸入されたひと。 この本もスイスで出版されてから。日本の出版社ってのはまったく…。 悪夢で目を覚ましたこのみちゃんにたまごのようなおじさんが言う。 悪夢は獏に食べさせるから、願い事がかなうゆめたまごと交…

大人の絵本 いまいあやの2

先日、ブラティスラヴァ絵本原画展でこのひとの絵本を見て、 最近のものを千葉の三省堂で注文。‘イソップ物語’(BL出版)。 よく知った物語ばかりだけどこのひと流にユーモラスに展開。 ほかの鳥の羽をつけたり、黒い身体を白く塗ったカラス。 ナプキンを…

大人の絵本 大竹茂夫4

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。先月、京都に帰ったらまたまた蔵丘洞画廊でこのひとの個展をやっていた。 今回のテーマは「仮想公園」。どうも画廊は苦手で何人かにまぎれて入った。 本当はゆっくり観たかったのに、ご本…