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トラウマティック銀幕 禁断の惑星

禁断の〜といえば、ついついエロチックなものとかイケナイものを想像してしまう。
素っ裸のイヴがアダムにリンゴを差し出す絵なんかの影響が強いんだろうけど。
ちょっと前にクスリの誘惑に負けたり、浅草の緊縛ショウに出たグラドルがいたなあ。

<禁断の惑星>

地球によく似た惑星アルテアに向かったベララホン号の乗組員は全員消息を絶った。
20年後、調査に向かった宇宙船はアルテアにただ一人の生き残りを発見。
言語学者のモービアス博士だ。彼は着陸したら乗組員の命の保証はないと言う。
アダムス船長は警告を無視して砂漠のど真ん中に着陸する。
出迎えたのはロボットのロビーで、船長と部下二人をモービアス博士の家に案内する。
博士は自分以外の乗組員全員が死んだ20年前の出来事を話す。
「目に見えない悪魔の仕業で全員死んでしまった。そして、今もそれがどこかにいる」
そこへ博士のひとり娘のアルマが登場。初めて見る父以外の男性たちに興味津々だ。
博士は地球に戻るのを拒否。船長はその処遇をどうするか地球に仰がねばならない。
通信装置を砂漠に設営するために乗組員が立ち働く中、ロビーとアルマが見学に来る。
男たちは彼女に夢中になる。中でもファーマン中尉は仕事そっちのけでアルマを誘惑。
アダムス船長はアルマに苦言。「そんな恰好(超ミニのドレス)でウロウロするな」
ある夜、何者かが侵入し、船内は破壊される。犯行を疑う船長は再び博士の家へ。
研究が終わるまで待つように言われたアダムス船長は、庭の池で泳ぐアルマの所へ。
怒鳴ったことを詫びるアダムスの前にロングドレス姿に着替えて立つアルマ。
抱き合うふたりをトラが襲う。なんとか射殺するが、アルマになついていたから変だ。
博士は研究を明かす。この惑星にはかつて人類を遥かに凌ぐ高度な文明が存在した。
20万年前に滅亡したクレル文明で、膨大なエネルギーを生む施設はいまだ稼働中だ。
頭の中のイメージを実像化する機械や脳の働きを倍増させる機械も残されている。
特に後者は並の人間が試すと死んでしまう。ベララホンの船長もそれで死亡した。
博士は死なずにIQ倍増に成功。それでもクレル人のレベルにはまだまだ及ばない。
クレル人の文明遺産を地球にもたらしたいアダムス船長に博士は異議を唱える。
「全てを人類に知らせるのは危険すぎる。わたしだけが必要なものを選択できる」
船長に緊急無線が入る。機関長が何者かに殺害された。船に戻ると巨大な足跡が残る。
姿なき巨大生物に人類の武器では歯が立たない。さらに三人の乗組員が犠牲に。
ある確信を持って、アダムス船長は博士の家に。IQを倍増したい船医も同行する。

アダムス船長役でguracolo大のお気に入り役者のレスリー・ニールセンも、
アルマ役のアン・フランシスもつい数年前に亡くなった。若き日のふたりの姿に合掌。
前回はシェイクスピアテンペストが土台になっているって事にとらわれすぎていた。
今回はそれを忘れて観たけど正解だったな。そもそも土台自体をよく知らないから。
マッド・サイエンティストではなく、あくまで冷静沈着な科学者を自負する博士が、
実は無自覚にモンスターを生み出し、最後の最後でそれを悟るのが逆説的で面白い。
映像は画期的かつ美しく、音楽はすべて電子効果音で素晴らしい!すごいセンス!
今回のトラウマはやっぱりロボットのロビー。特に花を花瓶にいけるところ!
あんなロボットがほしい!料理の腕もいいし。お掃除ロボットのルンバもほしいけど。