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本喰い虫の腹ぐあい

ポール・コリンズの‘バンヴァードの阿房宮’を読了。13人のトンデモびと。

このひとたちみんな一言でいえば、惜しいっ!のだ。
時代が時代なら、ひとの真空輸送を実現できたり、音楽で会話できたり、
SF小説家としてJ・ベルヌよりも成功できたり、動くパノラマ絵画を残せたのに。
詰めを怠らなかったら、当時未知だった‘台湾人’や、シェイクスピアの‘新作’や、
謎の光線‘N線’でその才能や人生や地位をだいなしにすることはなかったのに。
だけど、勘違いだったり、どこか抜けていたり、悪に徹しきれなかったりして、
ユニークな発想なのに、ずば抜けた特技なのに、すごい集中力なのに、
13人すべてがトホホな結果で終わってしまう。そして、忘れ去られてしまう。
でも、そんなひとたちって実は好きなんだよなあ、で、大満足の腹八分。