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摩訶不思議な guracolo ワールドへようこそ!

本喰い虫の腹ぐあい

本喰い虫の腹ぐあい

ポール・コリンズの‘バンヴァードの阿房宮’を読了。13人のトンデモびと。このひとたちみんな一言でいえば、惜しいっ!のだ。 時代が時代なら、ひとの真空輸送を実現できたり、音楽で会話できたり、 SF小説家としてJ・ベルヌよりも成功できたり、動くパ…

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アンディ・ウィアーの‘火星の人’読了。火星の‘ゼロ・グラヴィティ’。もしも、火星にたったひとりぼっちで取り残されたら? 空気や水や食料や交信不能などの難題をどうにか知恵で乗り越えても、 次から次へと危機的状況に見舞われる。でも、主人公はめげない…

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春日太一の‘なぜ時代劇は滅びるのか’を読了。瀕死の時代劇を涙で介錯。民放で見るのはレギュラーの高齢化が著しい‘鬼平’スペシャルと、 BSNHKでは宮部みゆきの‘おそろし’と‘雲霧’ぐらいと寂しい限り。 今年の大河は初回から見てない。来年はあの脚本家…

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船越英一郎の‘京都案内’を読了。よそさんに教えてもらう京都グルメ。京都人が外食するときはおばんざいやぶぶ漬けの店なんか絶対に行かない(と思う)。 そもそもおばんざいって何?って感じで、テレビとか雑誌で初めて知った。 外食するならふだん家ではあ…

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高野史緒の‘カラマーゾフの妹’を読了。ついに真犯人が明らかに…。無謀だった。アホだった。パロディのおおもとを読んでないとやっぱり楽しめない。 一応、前任者が書いたとする作品は簡潔に説明され、事件の状況はわかるんだけど。 未解決のまま宙ぶらりんに…

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‘ロッキング・オン’12月号を読了。ロックだぜ! ZEPの‘祭典の日’が出るのに合わせて大特集。 DVD発売のために3人揃った記者会見や五年前のライブ直前のインタビュー。 伊藤政則と渋谷陽一の対談で大絶賛なのはもちろん想定どおりだけど、 ‘今月の語…

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トマス・バーネット・スワンの‘薔薇の荘園’を読了。ひともまた伝説のなかにいた。神保町の三省堂の4階。いろんな古書店が出店している棚があって、なかなか楽しい。 そこで見つけたのがこれ。めちゃくちゃ懐かしい!実家の引越で紛失していたのだ。 半人半…

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横田増生の‘評伝 ナンシー関’を読了。標語にしよう。「心に一人のナンシーを」山藤章二のナンシー関評は「文章100点、絵20点と横の一言10点で130点」。 でも、雑誌は病院や美容院だけで読むので、消しゴム版画家としてしか知らなかった。 どれだけ…

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氏家幹人の‘武士マニュアル’を読了。知りたくないけど必要な正しい切腹のやり方。「武士道と云うは死ぬことと見つけたり」と言われるものの、 戦国の世の武士と太平の世の江戸期の武士とは大違い。マニュアルも大違い。 塚原ト伝によるマニュアルは毎食湯漬…

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秦早穂子の‘影の部分’を読了。買いつける側もまさにヌーベルバーグ。世界で一番早くゴダールの‘勝手にしやがれ’を買いつけ、 それも、このめちゃインパクトのある邦題名をつけちゃった女性の半生。 戦中・戦後の日本とヌーベルバーグさなかのフランスを交互…

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パトリス・ルコントの‘リヴァ・ベラ’を読了。どん底奇術師の起死回生マジックは?映画監督が小説を書いたらどうする、どうなる? バカンス客をあてこんでトニ・ガンボは妻子を連れてノルマンディー海岸を巡業。 だが、奇術ショーの助手でもある妻はラテン歌…

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白河三兎の‘角のないケシゴムは嘘を消せない’を読了。透明人間〜♪現る現る〜♪兄の信彦は透明人間の彼女と同居、妹の琴里の彼氏は文字通りの消失。 丸の内に分布する牛たちも消失。琴里は恋人と牛の行方を追う。 ひとや物を消す‘MONO消し’を管理する‘TOMBOW’…

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ショーン・タンの‘遠い町から来た話’を読了。摩訶不思議いらっしゃ〜い!このひとの‘アライヴァル’はちょっと前に大人の絵本でとりあげたけど、 今回は話付き、言葉付き。その分わかりやすいかと思うとさにあらず。想像力は必須。 摩訶不思議な出来事が起こ…

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パット・センソンの‘見せびらかすイルカ、おいしそうなアリ’を読了。 本当は怖かった男女の営み?あとからライバルと交尾させないために恋人の女性器を破壊するムシとか、 相手を長く繋ぎとめておくために交尾時に自分の身体を食べさせるクモとか、 いやはや…

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スティーヴ・エリクソンの‘黒い時計の旅’読了。 白人とインディアンの混血児で巨漢のバニング・ジェーンライト。 父や兄を殺害し、ニューヨークへと逃亡、やがて作家となる。 ドイツにいる謎の依頼人のためにポルノ小説を書くが、実は依頼人はヒトラーだ。 …

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穂村弘の‘君がいない夜のごはん’を読了。歌人の美味しそうじゃない食べ物エッセー。 ふつう食べ物エッセーを読むと、お腹がすいてグーグー状態。 でも、これは味音痴のひとが書いたためにダメダメ状態。 もしも人間を食べる宇宙人が襲来したらとか、一生食べ…

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能村庸一・春日太一の‘時代劇の作り方’を読了。名プロデューサーの出来上がり方。いまや時代劇ドラマは絶滅危惧種といってもよい状態だ。 水戸黄門もシリーズ打ち切りを発表され、地上波はNHK大河のみになってしまう。 フジテレビの能村プロデューサーと…

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夢枕獏の‘陰陽師 醍醐ノ巻’を読了。醍醐を肴に夜光杯で酒を飲みたい!前回の‘天鼓ノ巻’を読んだときは、そろそろ読むのをやめようかな?だった。 めくるめく怪異の物語にもそろそろネタがつきかけてきたのかなあ?だった。 でも、せっかくここまで読み続けた…

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万城目学の‘ザ・万遊記’を読了。温泉とかスポーツ観戦とか好きなテレビ番組とか。あのドラマの舞台裏とか、あの映画化された作品の取材の裏話とかもあるけど、 だいたいが温泉+スポーツ観戦と‘渡辺篤史の建もの探訪’について。 あちこちからかき集めてユル…

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西崎憲の‘蕃東国年代記’を読了。まるで平安時代の日本だけど、竜がいる。今まで全然知らなかったなあ。この国は日本海にあるらしい。 年代記とあるけど、この国のことは断片的にしかわからず、 登場人物も限られていて、今昔物語集みたいな奇譚集って感じだ…

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バリー・ユアグローの‘真夜中のギャングたち’を読了。ぶざまで哀しい悪党たちの末路。泥棒や強盗や殺し屋や悪徳弁護士や悪徳会計士たちが悪事を企んでは、 間抜けだったりチキンだったり相手の方が上だったりしてあえなく失敗、無惨に散る。 タランティーノ…

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丸田勲の‘江戸の卵は1個400円!’を読了。江戸の暮らしはエンゲル係数が高い!将軍のお小遣いは19億2千万円で、大工の年収は320万円。 お大尽は500万円かけて花魁と床入りし、庶民は女郎と岡場所で遊ぶ。 文化文政時代のモノの値段を現代の円に…

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荒山徹の‘友を選ばば’を読了。血沸き肉躍る痛快冒険小説。主人公ダルタニアンの窮地を救うのは隻眼のあの剣士! 破天荒で荒唐無稽だけど、デュマの世界観はリスペクトされている。 もうちょっと食べたい腹七分。コンビ復活を待ちたい。